プログラミング教育

AIを搭載した農業用ロボットは竜髭菜も収穫できる

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スマート農業という言葉をご存知でしょうか?

スマート農業とはロボット技術やICT(Information and Communication Technology(情報通信技術))を活用して農業の超省力化、精密化、高品質化を実現することを推進しているアグリテック(AgriTech)とも呼ばれる従来の問題点、課題点をテクノロジーを使って解決しようとする新しい農業です。

※アグリテック(AgriTech)…農業(Agriculture)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語

スマート農業と日本の農業が抱える問題点

現在、日本の農業が抱える問題点として農業の担い手の高齢化が急速に進み労働力不足、後継者不足が深刻な問題となっています。
スマート農業を活用することにより農作業における省力・軽労化を進めることで新規就農者の確保や栽培技術力の継承等も期待されています。

スマート農業の一例
・AI(人工知能)による複雑な農作業のロボット化
・これまで機械化できていなかった果菜類や果樹の収穫等の複雑なロボット操作
・画像解析よる収穫すべきもののみを収穫する技術

農業用ロボットを遡ってみる

AIやICTと言った言葉が並びましたが、農業におけるロボット化を少し遡って考えてみます。
元々農業は鍬や鋤を使い田畑を耕し、種を植え、雑草や害虫を取り除き、収穫を行う。これらの全ての作業を手作業で行ってきました。

それが耕運機やトラクター、搬送用のコンベアーといったロボット化(ここでは機械化と言った方がよさそうですが)が進んだが1900年代初めのことです。
たった100年ほど前のことです。

日本で小型の乗用型トラクターが普及し始めたのは農業資金制度も整い始めた1970年代から80年代にかけてです。当時はテレビCMも大量に流れていました。
この機械化による大量生産への実現が行われていなければ現在の私たちの食生活は成り立っていません。

このように機械を使った自動化、省力化は順に導入されてきましたが、人間の判断が必要な作業や熟練者でなければ出来ない作業などまだまだ自動化されず残っています。

※今現在も無人草刈りロボットや農業用ドローンよる防除作業や高精度カメラによる農地管理、受粉作業など機械化はどんどん進んでいます。

※農林水産省 農業用ドローンの普及に向けて より

 

人間の判断が必要な作業をロボットが担うスマート農業

先日次のようなサービスが正式開始されたとの記事がありました。

inahoは「人工知能を使った自動野菜収穫ロボット」で個体ごとに育ち方がバラバラで「選んで収穫」しなければならない野菜を、人の手を介さず収穫できるといい、
カメラが撮影した「画像」と、赤外線センサーによって分かる「距離」の情報などをAIが分析することで、「映っているものがアスパラかどうか」「そのアスパラはどれだけ長いか(十分に育っているか)」「そのアスパラに到達するするにはどうアームを動かせばよいか」を判断できるという。

ロボットは、移動、探索、収穫という一連の流れで自動運転する。具体的には、畑に設置した白い線に沿ってルート走行するため、ビニールハウス間の移動や夜間の利用もOK。操作には専用アプリをインストールしたスマートフォンを使うが、遠隔でコントロール可能だ。また、ロボットが詰んでいるカゴが収穫物でいっぱいになった場合はスマーフォンに通知が届く。収穫する野菜の大きさはセンチメートル単位で指定できるほか、収穫対象となる野菜はロボットが内蔵するAIを活用した画像認識により枝や茎と判別したうえで、設定したサイズ以上のものだけがカゴに入れられる仕組みだ。

引用元:inahoがアスパラ自動収穫ロボの正式サービス開始、初号機は佐賀県の農家に導入

inaho株式会社(神奈川県鎌倉市 https://inaho.co/)

 

このような作物の成長を判断して収穫するか否かを決定する作業はこれまで人間の判断が必要だったものです。
これら作業をIT(情報技術)、AI(人工知能)、ICT(情報通信技術)、画像解析やビックデータの解析などのテクノロジー(Technology)を用いることで農作業のロボット化、自動化を実現し新たな農業として位置付けているのがスマート農業です。

スマート農業の将来像

冒頭でも触れましたが今の日本の農業が抱える問題は「農業者の高齢化の進行と、深刻な労働力不足」です。

※高齢化が進行し、平均年齢は66.4歳で65歳以上が6割以上

 

現場の実状として
・ロボット化、機械化が困難な手作業に頼らざるを得ない危険な作業やきつい作業が多く残っている
・収穫や選別など多くの雇用労力に頼っているが、労働力の確保が困難
・農業者減少による一人当たりの作業面積の限界
・熟練者でなければできない作業が多い

といったことが挙げられます。

これらをロボット技術を活用することで、

1.超省力、大規模生産の実現

GPS自動走行システムによる夜間走行、複数走行、自動走行で作業能力の限界を打破

2.作物の能力を最大限に発揮

ビックデータに基づくきめ細やかな栽培(精密農業)、作物のポテンシャルを最大限に引き出し、多収、高品質を実現

3.きつい作業、危険な作業からの解放

収穫物の積み下ろしなどの重労働をアシストスーツで軽労働化、除草ロボットによる作業の自動化

4.誰もが取り組みやすい農業の実現

農業機械のアシスト機能により経験の浅いオペレーターでも高精度の作業か可能、ノウハウをデータ化

5.消費者、実需者に安心と信頼を

クラウドシステムによる生産の詳しい情報を消費者、実需者に提供。安心と信頼を届ける。

 

といった「超省力、高品質生産」を実現します。これは農業従事者にも消費者にもメリットのあることです。

様々な分野への活用

今回は農業に注目してお話しましたが、「経験の浅いオペレーターでも高精度の作業か可能」といえば医療分野でのAED(自動体外式除細動器)などもありますね。

AEDも心電図をコンピューターが自動解析し、音声ガイダンスで適切にガイドしてくれるため医療従事者ではない一般市民でも救急車が到達するまでの救命処置が適切に出来るようになっています。

このように分野を問わずIT化、AI化、スマート化はどんどん進んでいます。
2020年から始まる小学校の新学習指導要領によるプログラミング教育によって多くのIT技術者が生まれることで、日本が2000年当時に単位面積当たりの乗用型トラクター利用台数世界一だったように数年後には「単位面積当たりのスマート農業収穫量世界一」になっているかもしれません。

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